オランダ以外のヨーロッパでは、治水の歴史に特筆すべきものはない。ヨーロッパ各地で本格的な治水対策が始まったのは、20世紀以降のこととされている。ヨーロッパでは洪水による冠水は頻繁に発生しないため、河川付近の氾濫原を農地などに整備し、堤防を築いて河道を直流させ、上流にはダムを設置するという、水害を人工力で抑制しようとする治水対策が、20世紀に入ってから主流となった。しかし、こうした治水対策は自然環境に大きな負荷を与えるばかりでなく、人工力を超える水害が発生した際は、かえって被害が大きくなることが次第に判明していった。
1970年代頃から、人工的に整備された河川を自然の姿に近づける試みが、スイス・西ドイツ・オーストリアを中心に始まり、1980年代になると、近自然的治水工法が本格的に採用されていった。例えば、かつて氾濫原だった箇所を再び遊水池に復旧させる事業や、直流していた河川を蛇行させ、自然の姿に近づけ、河川を取り巻く生態系を再構築する事業などが精力的に実施されている。21世紀におけるヨーロッパの治水は、必ずしも洪水防止のみを主眼に置くのでなく、自然環境の観点から河川を良好な状態に保ち、良質な水源として維持する河川環境復元へとシフトしつつある。水害が比較的少ないヨーロッパでは、治水対策より河川の水質保全が重視される傾向にある。
ありの仕事
ウエストハイランド
おじさん大雅の夢
お玉じゃくし
キャトルドッグ
ケンダマン
サボテン
スーパーロボット
ダブルスコア
ドリーム☆アゲイン
なお、ヨーロッパの治水管理の現況に触れておく。ドイツでは各州が河川管理を行い、水系一貫型の治水ではない。100年に一度規模以上の水害を想定して治水事業が進められ、21世紀初頭までにほぼ達成されている。フランスでは、洪水防御の義務を負うのは中央政府ではなく、河岸所有者であり、中央政府・自治体だけでなく住民も治水に対して相応の責任を有している。オーストリアでは、都市域は100年に一度規模以上、都市以外の地域は30年に一度規模の水害に耐えうる治水が行われているが、大河ドナウ川については、非常に高度な治水対策が施され、1万年に一度規模の水害を防御しうる治水対策が達成されている。全般的にヨーロッパ各国では、氾濫原を復元し、氾濫域内の土地利用を制限する政策が採用されている。